サイドカメラの取付(レガシィ/BHE)
2020/05/26
サイドカメラ取り付け位置は、サイドミラーの下が有力です。
国産車(右ハンドル車)であれば、左側サイドミラー下、輸入車で左ハンドルならば右側サイドミラー下です。
またカメラ形状やサイドミラーの形状次第では、前方確認用と後方確認用の2つを取り付けることが可能な場合もあります。
取り付け車両のサイドミラー形状(下側)をチェックして、カメラ選び(リスト化)してみましょう。
取り付け位置候補
今回は、前方を確認するカメラと後方を確認するカメラを取り付けたいと考えます。
ただしカメラ形状や取り付け方法などによっては、道路運送車両の保安基準(突起の制限)に適合しない恐れも出てくるので要注意。
※新保安基準(2009年)
取り付け可能か?
サイドミラーの鏡面を取り外し、配線を通すスペースなどがあるか?サイドミラー内部を確認しましょう。
ただこの辺は、実際に作業してみないと分からないこともあります。
ドアミラーに丸みが多く、底面も平坦な箇所が少ない!
カメラ二台は厳しいかも!?
ミラーの底面形状が斜めになっているので、仮に取り付けられたとしてもカメラ向きの調整に困難もありそうです。
取り付け作業
今回取り付けたサイドカメラは、キャストレイド(CASTRADE)のマルチビューカメラ(CX-C30MF2)です。
また後方確認用に、エイブイシー(AVC)のサイドビューカメラキット(HBS-CAM01)の取り付けも行う予定でしたが、取り付けを断念しました。
断念した理由としては、この車両の場合、ドアミラーの中を配線が通らない為です。
1.バッテリー
取り付け作業を行うに前にバッテリーのマイナス端子を取り外します。
2.内装部品とドアミラー
カメラケーブルや電源等の配線を行うために、障害となる内外装部品(ドアトリム等)を取り外します。
またカメラケーブルを室内へ引き込むために左ドアミラーをAssyで取り外します。
2-1.助手席のドアトリム(内張り)
サイドカメラ取付の付帯作業にて別途解説。
2-2.左サイドミラー
サイドミラー本体を取り外します。
サイドカメラ取付の付帯作業にて別途解説。
2-3.助手席の足元にある内張り
Aピラーロアートリム(画像)を取り外します。必用に応じて、サイドシルカバーも。
2-4.グローブボックスなど
電源を運転席側のヒューズボックスから取得するにあたり、グローブボックスなども取り外しました。
3.配線ルート
左ドアミラーのカメラ取り付け位置から室内へとカメラ本体ケーブルを引くルートと電源(ACC)とアースの位置を確認します。
この工程にあたり、ドアミラーを分解しました。
※サイドカメラ取付の付帯作業にて別途解説。
4.カメラ取り付け位置の確認
超小型高感度カラーマルチカメラ(CX-C30MF2)本体を取り付ける位置を確認します。
※ドアミラー(アウターミラー)分解DIY作業を参照
5.カメラ取り付け(仮)
テープでカメラブラケット(カメラ付き)を固定します。
※ドアミラー(アウターミラー)分解DIY作業を参照
6.左ドアミラー
カメラを仮止めしたドアミラーを車体へ取り付けます(元の状態に戻す)。
カメラ本体側ケーブル
カメラ本体のケーブルは、既存配線と同ルートで室内まで引き回します。
カメラ本体のケーブル長が、173cmほどあるので、問題なく室内まで届くと判断!
スピーカー
スピーカーを外して、サービスホールを作ります。
ドア内から室内へ
既存配線に沿わせて、左ドアの中から防水ゴム内(ゴムダクト内)を通し、室内へとカメラのケーブルを配線します。
防水ゴム上部(配線込み)を引き出すために、ドアに固定されている配線のクリップ2カ所を外します。
防水ゴム(ダクト)をドアおよび車体の穴から抜いて、カメラ本体のケーブルを防水ゴム(ダクト)内を通し、室内へと。
▼補足
防水ゴム(ダクト)上部を引き出し、ビニールテープを数巻き剥がすと上手い具合に配線が通るスペースが出来ます。
おそらく処理しなくても水が浸入する可能性は低いと思いますが、ケーブルを通したら念のため元通りに。
ケーブルの先端のコネクター形状やサイズ等にもよると思いますが、CX-C30MF2では思いのほか楽に防水ゴム内を通過してくれました。
7.電源
室内へ引き込んだカメラ本体ケーブルと接続ケーブル(電源・映像ケーブル)を接続です。
次にヒューズボックスから電源を取り、CX-C30MF2とモニターの各配線を接続します。
- ACC(赤線)
- アース(黒線)
- RACピンケーブル(黄色)
ACC電源(赤線)
運転席側にあるヒューズBOXより、エーモンのヒューズ電源を利用して、助手席側までアクセサリー配線を延長し、ACC(赤線)を接続。
アース(黒線)
助手席側サイドにあるボルトに、エーモンのアース用端子を固定し、アース(黒線)を接続。
RACピンケーブル(黄色)
モニターの入力2へ映像ケーブルを接続。
8.カメラ固定
バッテリーのマイナス端子を接続して、エンジンキーをACCポシションへ。
モニターの電源をON!
サイドカメラの映像がモニターへ映し出されるか確認。
映像が出ない場合は、各部をチェック。
今回は問題なく、サイドカメラ映像がモニターに表示されました。
あとは映像を見ながら、仮止めしておいたカメラを両面テープで固定します。
9.修復
フロアーカーペット下のすき間に収納したり、タイラップ等で既存配線などに固定するなど、余分な配線等を綺麗にまとめます。
その他、取り外した防水ゴム(ゴムダクト)やドアトリム、各インテリアパーツなどを元の状態へ復元します。
9.最終チェック
サイドカメラの映像を確認し、各電装品(カーナビ、シガーライター、ブレーキランプ等)が正常に動作するか確認します。
問題が無ければ、バッテリーのマイナス端子をしっかりと固定し、ラジオや時計などの設定を確認。
完全に元の状態へ戻ったところで、サイドカメラ取り付け作業は無事終了となります。
表示映像
キャストレイドの超小型高感度カラーマルチカメラ(CX-C30MF2)をサイドカメラとして使用した時の表示映像を紹介します。
確認できる範囲(視野)
CX-C30MF2の製品仕様から、画角は、水平『100度』、垂直『72度』、対角『125度』となっています。
それでは実際にどのような映像を見ることが出来るのか!
左前輪付近の死角
被写体に、高さ33cm、横幅25cmくらいの人形を用意。
↓モニターでは、この小さな人形でも問題なく確認できます。
↑カメラの特性からだと思いますが、わずかに湾曲した映像になります。
ちょうど左ドアミラー下(左ドア先端)から車両先端まで、左横方向に関しては、1m以上の範囲をCASTRADEのマルチカメラ(CX-C30MF2)で確認可能です。
※黄色い棒(長さ約93cm)
以上を踏まえると、左前輪付近に死角は無いといって問題ないでしょう。
夜間(まったく明かりがない状況)
CX-C30MF2の製品仕様では、「最低照度0.6Lux~」となっています。
ヘッドライトを点灯している状態であれば、画質はかなり悪くなりますが、暗い場所でも左前輪付近をなんとか確認可能です。
費用(実費)
レガシィツーリングワゴン(BHE)にサイドカメラを取り付けた際の費用を紹介。
カメラの取り付け作業は、DIYにて行いましたので工賃は0円となっていますが、参考までにカー用品店で取り付けた場合もあり。
DIY取り付け費用明細
フロントカメラにケンウッドのCMOS-310を使用した場合。
使用パーツ | 機種名 | 購入費用 | 入手先 |
フロントカメラ | - | - | - |
サイドカメラ | マルチカメラ(CX-C30MF2)CASTRADE | 7,200円 | 楽天市場 |
リア(バック)カメラ | - | - | - |
モニター | 5.8インチ液晶オンダッシュモニタ | 5,800円 | 楽天市場 |
AVセレクター | - | - | - |
AVセレクターSW | - | - | - |
その他 | エアコン吹き出し口用取付金具(KK-V24II) | 2,760円 | 楽天市場 |
※購入費用は、消費税、送料を加えた金額。
※この他にエーモンのアース端子など配線関連のパーツを使用。
合計 15,760円
カー用品店での取り付け費用明細(推定)
取付工賃は某カー用品店を参考。
使用パーツ | 機種名 | 部品代 | 取付工賃 |
フロントカメラ | - | - | - |
サイドカメラ | マルチカメラ(CX-C30MF2)CASTRADE | 8,400円 | 21,000円 |
リア(バック)カメラ | - | - | |
モニター | 5.8インチ液晶オンダッシュモニタ | 5,800円 | DIY取付 |
AVセレクター | - | - | - |
AVセレクターSW | - | - | - |
その他 | エアコン吹き出し口用取付金具(KK-V24II) | 2,760円 | DIY取付 |
小計 | 16,960円 | 21,000円 |
※部品代は、消費税を加えた金額。
合計 37,960円
穴あけが1か所あるので、工賃がもう少し高くなる可能性があります。
この辺は作業するお店によると思います。
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